京大サークル CARP(原理研究会)
京大公認サークルであるカープ(原理研究会)の公式ブログです。私たちは統一原理という理念を掲げて、周囲に希望を与えます!
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マイ・フェア・レディ―

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オードリー・ヘプバーン主演の映画『マイ・フェア・レディ』を授業で見ました。






ストーリーは彼女が扮する駅前の花売りイライザが言語学者のヘンリー・ヒギンズという人物によって拾われ、

酷い貧民なまりの英語を矯正される中で、言葉だけでなく実際の品位を獲得し、

最後は本当のレディとなり、ヒギンズと結ばれていくという話。

マイフェアレディ


『言語学概論』という授業の教材として10回ぐらいに分けて視聴したのですが、

面白いのは何度かこのブログでも書いた文化と言語の結びつき。



前にも書きましたが、人間は思考のほぼすべてを言語によって行っています。

さらに、感情も心の中ではなんだかよくわからない“モヤモヤ”したものだけれど、

ひとたび言葉にすることによって初めて形を持ち他者と共有することができる。

人間の文化と言語は深い関係があるわけです。




この映画ではそういった言葉と文化の深いかかわりが見て取れるんです。

イギリスでは社会が階層化していて、その階級によって使用される言語が異なるんだそうで、

たとえば、日本の学校英語で必ず叩き込まれる三単現の“s”

She like him very much.

これは間違いで、正解は

She likes him very much.

ですよね。

こういった三単現の“s”を「誤って」使用する人の割合はイギリスのノーリッジでは以下のようになります。

中流中産階級 0%
下流中産階級 2%
上流労働者階級 70%
中流労働者階級 87%
下流労働者階級 97%

中上流階級で中産階級の人々はほとんど使わず、労働者階級ではむしろ三単現の“s”を使うのが大多数を占めています。

このように日本では当たり前だと考えられている英文法もイギリスのある階層ではマイノリティーとなる。


日本人に英語教育を奨励した明治期の知識階層の人々はおそらくその階層差を知ったうえで、

日本人は『中産階級以上の人と対等でありたい』という願望を込めて学校の教育で口酸っぱく教えてきたんでしょうね。

森有礼
文部大臣となり日本語を廃止し英語での標準語制度を主張した森有礼

そういう理由がないとこんな細かい文法にここまで必死になって教えないですよね(-。-)y-゜゜゜

学校英語でどうしてそこまでこの文法に力を入れるのか疑問だったんですが、謎が解けてきました。



さらに二重否定という表現があって、それは英語では基本的に間違いだとされています。

つまり

He didn’t do nothing.

という文章があった場合、実際は

He didn’t do anything.

が正解ですね。

では、これをイギリス人はどういった人々が使っているかというと…

今回は男女比も出しました。

         男         女
上流中産階級   10.4    6.4
下流中産階級   22.3    2.4
上流労働者階級 68.2    41.2
下流労働者階級 81.3    74.3

このように、やはり労働者階級は現在日本で教えられている英語では間違えとされる表現を多用しているようです。

ちなみに、二重否定が忌避されるのは論理学が発達した西洋文明において

 否定 + 否定 = 肯定

という発想が理論的だと考えられた見たいです。

つまり、これを混同して使う、あるいはこれが使えないということはすなわち、

これを理解するだけの理性や論理力を欠いた人物と考えられたと…。




このようにイギリスでは現代でも非常に強い階級におけるなまり、方言が存在します。

では、日本ではどうなのか…

今後また書きますね(*^^)v

こうご期待☆



あ。

この映画は学問的示唆に富んでいるのに加えて、普通に面白いのでぜひ見てくださいねー。



ぶっちぃ

テーマ:ことば - ジャンル:学問・文化・芸術

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コメント
懐かしい♪
「マイフェアレディ」
自分がいっちばん好きなミュージカル映画ですよ~
タイトルに魅かれて読んでしまいました^^

「The rain in Spain stays mainly in the plain.」
「In Hertford, Hereford, and Hampshire, hurricanes hardly ever happen.」~イライザのなまり矯正、猛特訓のシーン♪

なんかこの映画の原作“ピグマリオン”っていう戯曲なんですけど、教育心理学用語にピグマリオン効果っていうのがあるらしくて…
教師と教え子の関係性の大切さみたいな、そういう観点でも面白い作品でしたヨ~^^/
[2012/01/19 18:10] URL | マーチ #- [ 編集 ]

No title
Hoppeさんコメントありがとうございます。

自分も今まで映画を単なる娯楽と侮ってきましたが、深く分析すればそれに見合ったものが見つかりそうです。

以前コミュニケーションの骨子は言語ではなく、非言語によるものが大きいと何かの記事で述べましたが、そういうことなんでしょうね。
[2012/01/16 19:43] URL | ぶっちぃ #- [ 編集 ]

これはおもしろい
映画から言語学の内容、さらには日本の英語教育の源流まで見て取れるとは驚きですね。いや~深いですね~。
[2012/01/13 19:13] URL | Hoppe #- [ 編集 ]


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