京大サークル CARP(原理研究会)
京大公認サークルであるカープ(原理研究会)の公式ブログです。私たちは統一原理という理念を掲げて、周囲に希望を与えます!
05 | 2017/06 | 07
S M T W T F S
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

~書評「和歌をよむ」~
お元気様です。

しとしとと雨が降ってきましたね。



もうすぐ春ですねぇ~

ちょっと気取ってみませんかぁ♪

…と古いか((+_+))

流行に乗り遅れ気味。

…このままでは村八…ぶっちぃです。


皆様は和歌をよんだことがありますか?

和歌なんて高校以来という皆さん!


和歌っていいですね!

散文では表現できない機微をわずかな文字数で表現できるのが何とも言えず「風情がある」という感じでしょうか。

実は先日、俵万智さんの「和歌をよむ」を読みました。









短歌をよむ (岩波新書)短歌をよむ (岩波新書)
(1993/10/20)
俵 万智

商品詳細を見る


和歌をよむ中で、自らの心の中が表現される。

そのわずか31字には31字しかないからこそ表現でき、その思いをのせることができる。

スポーツがルールがあって初めてその面白さを感じるように、制限があるからこそ、

その表現が魂を持つ…

その上、枕詞に序詞などなど…

こういった表現技法に奥ゆかしさを感じるんでしょうね。

直接的に言わないからこそ深い表現ができる…



     男には首のサイズがあることの何か悲しきワイシャツ売り場  

     「お父さんがんばらないで」というわれをしみじみ見つめて目をそらしたり

     窓辺には父の愛したアメリカのガラス細工の鳥のはばたき  

                                         俵万智



この三首はどれも筆者がお父さんに対する思いを描いた歌です。

二首目以外はどちらも「ワイシャツ売り場」と「鳥のガラス細工」…と

モノ自体の表現しかないのに実際にはその合間から哀愁が染み出すような表現…



その分二首目の歌が心温まりますね。



ちなみに、万智さんは「首のサイズ」があることを知らなかったそうな。

それを聞いて最初は面白がって



    男には首のサイズがあることの何か楽しきワイシャツ売り場

                                         俵万智



と、うたったそうですが、サラリーマンの首輪と

とらえると“楽しき”とは言えなくなっていったそうな。


おそらく万智さんは和歌を知らなければ、きっとワイシャツ売り場からこんな心情を反映させることはなかったでしょう。


あ。

ところで、日本の代表的な言語表現で和歌と並んで著名なものに“俳句”がありますが、

和歌と俳句は似て非なるものだそうです。

代表的なものは季語の有無。

恥ずかしながら私、国語の教員を目指しながらそれも知りませんでした。

あぁ恥ずかしひ。


しかも、和歌よりも俳句はかなり即興性が求められるそうな。

実際、歌人の万智さんも、俳人に交じって読んだことがあるそうですが、ずいぶんと趣が異なるそうな。

本文では…

 冗談でたまに言われることがある。
 「俵さん、俳句も作れるんでしょ。短歌を作って、下をとっちゃえばいいんだから」

 五七五と五七五七七。形は確かに似ている。短くてリズムをもった言葉では、共通している。 読む側からすると、これだけ完成品の形で形が似ているのだから、両者に近いものを感じるのは、当然のことかもしれない。
 が、その共通項のわりには、短歌と俳句は似ていない。作る側からすると、完成に至る道のりが大きく違うのだ。

 俵万智「和歌をよむ」P.134



そうである。

俳句は句会という数人で集まって同じお題に合わせて生み出していくそうである。

だから重視されるのは“瞬発力”と句会独特の“緊張感”となる。

俳人も句集にはこの句会で生まれた句が採用されるそうな。

それに対して、歌人万智さん曰く、和歌は言葉を選び選び時間をかけて一首を生み出すそうな。



短歌自体も昔と今とで大きく変化しているそうな。

万智さんいわく歌の上手下手には二つの評価基準があって、

一つは“こころの揺れ”を表現することができているかどうかという上手さ。

もう一つは言葉の表現技法や工夫などの技巧的な上手さ。

前者を上手A、後者を上手Bとすると、

かつてはこの上手ABが一致していて、

上手A=上手B

上手B=上手A

だったそうですが、近代はこれらが必ずしも一致しなくなり、

極論すれば逆になってきているそうです。

「歌はやればやるほど下手になる」という言説が現代の歌壇には存在するそうですが、

これを読みかえれば、

「歌はやればやるほど上手Aになり下手Bになる」というわけである。

この現象を「素人の時代」と万智さんは表現する。

要は技巧の上手さよりも「こころの揺れ」を表現できているかどうかが評価される時代だということ。



時代時代に価値観は違えどもこれまで続いてきた“和歌”…

これからも続いていくんでしょうね。


この間、読売新聞におもろいもん見つけました。

   俵万智選

    オオカミもひつじも絵本の動物は動かざりけり児の去りてより

                         仙台市 ○×△□(*)

【評】つまり、子供がいるあいだは、おおかみもひつじも絵本の中で動いていたということだ。静かな現実に戻ったときの、ほっとしたような寂しさも伝わってくる。

*新聞の記事ながらも、ご本人様に確認取れないので伏せました。

 読売新聞 読売俳壇 2012.2.14



これは一般市民に公募された和歌の選評を俵万智さんがしたものです。

素人目ですが、好い歌だなぁと。

こうやって玄人も素人も関係なく歌を通じて心を通わすことができるのも和歌の魅力の一つではないかと。



最後は引用から


 言葉とは、ほんとうに不思議な生き物だ。たとえ千年たっていても、一つの口ずさまれれば、それはたちまち千年前の鮮度のまま甦る。木造建築のように朽ちることもなく、絵画のように色褪せることもなく。今、私の読む単価も、千年の後に甦ったりするだろうか。もちろん見届けることはできないけれど、創造することは楽しい。

 俵万智「和歌をよむ」P.243




了。



テーマ:詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など - ジャンル:学問・文化・芸術

関連するタグ
コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
http://kyotogenken.blog.fc2.com/tb.php/286-3ba9d148
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

カテゴリ

フリーエリア

一日1回応援クリック お願いします↑

FC2プロフ

カウンター

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

最新記事

最新コメント

カウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。